ご挨拶
移りゆく時代の中で
当事務所のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。私ども小川理税理士事務所は、クリニックの経営サポート専門の税理士事務所として平成15年にスタートしました。当時はクリニックのオープニングスタッフ募集の広告を出せば、20人や30人はすぐに集まり、貸会議室などを借りて1日がかりで面接のお手伝いをしたものです。それから十有余年、開業サポートは大変なこともありましたが、多くの先生方に厳しくも優しく教えていただきながら、開業からサポートさせていただいた院長先生方の全てに軌道に乗っていただいていることは、大変嬉しく存じます。普通の税理士では経験しないようなこともいろいろと経験させていただき、その一つ一つが、大切な財産です。
私どもが開業してから10年ほどは、私どもにお寄せいただくご相談内容の中心は「集患」であり、それぞれの院長先生の強みをいかに地域住民に分かってもらうかがテーマでした。こうしたセールスマーケティングは、クリニックではあまり行われていなかったものの、他の一般事業においては既に何十年もの蓄積がありましたので、中小企業診断士としてコンサルティングに関わった事例のうち、クリニックで実行可能なものを実行していただくだけで目に見えて効果が出たことも少なくありませんでした。
ところが近年、クリニック経営を取り巻く環境は大きく変化し、「人材確保」が最大のテーマとなってきました。そしてこれは、他の一般事業分野においても同時に直面している問題であり、未だ絶対的な解の出ていない問題です。人材紹介会社を使うのも、今は急場をしのぐのには大変助かりますが、今後人手不足がもっと顕著になるであろうことを考えますと、いつまでも頼ることも難しいと思われます。
コメディカルにとって魅力ある職場とはどういう職場であるかをもう一度ゼロベースから考え直しながら、あるいは一般事業会社などが実行して効果のあった施策を参考にしながら、クリニックで実行可能かつ有効なプランについて、検討を重ねています。
それと同時に、人員状況に応じて診療体制を変化させていくということも、そろそろ真剣に考えなければならない時期に差し掛かっているのかなという気もいたします。代診の先生に来ていただけるのかどうかで、クリニックの診療体制は大きく変わりますが、これと同じことが、今や看護師にも、受付スタッフにも言えるのではないか。昭和、平成、令和と移りゆくなかで、何かを変えなければならないのではないか、そんな気がいたします。
これからも、絵に描いた餅ではない、実行可能なプランの提案と実行サポートに精進して参りたいと存じます。どうか、よろしくお願い申し上げます。